(1)河川の総合的な保全と利用に関する基本方針(1/4)

 天神川水系では、甚大な被害をもたらした昭和9年9月洪水(室戸台風)、昭和34年9月洪水(伊勢湾台風)などの経験を踏まえ、 洪水氾濫等による災害から貴重な生命・財産を守り、住民が安心して暮らせるよう社会基盤の整備を図る。また、天神川らしさを盛り込む 自然豊かな環境と河川景観を保全、継承するとともに、地域の個性と活力、歴史や文化が実感できる川づくりを目指すため、 関係機関や地域住民と共通の認識を持ち、連携を強化しながら、治水・利水・環境に関わる施策を総合的に展開する。

 このような考えのもとに、河川整備の現状、森林等の流域の状況、砂防や治山工事の実施状況、水害の発生状況、河口付近の海岸の状況、 河川の利用の現状(水産資源の保護及び漁業を含む)、流域の歴史、文化並びに河川環境の保全等を考慮し、また、関連地域の社会経済情勢 の発展に即応するよう環境基本計画等との調整を図り、かつ、土地改良事業や下水道事業等の関連事業及び既存の水利施設等の機能の維持に 十分配慮し、水源から河口まで一貫した計画のもとに、段階的な整備を進めるにあたっての目標を明確にして、河川の総合的な保全と利用を図る。

 治水・利水・環境にわたる健全な水循環系の構築を図るため、流域の水利用の合理化、下水道整備等について、関係機関や 地域住民と連携しながら流域一体となって取り組む。

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