上米積の妻の神 | ||||||||||||||||||||||
所在地 | 倉吉市上米積(案内図はこちら) | |||||||||||||||||||||
上米積の集落に入る橋の手前の道路の西側に小字妻の神がある。その小字の南端、国府川 左岸の堤防上に木造トタン屋根に板囲いの小さな祠が二つ相接して並んで建ち、一つは上 米積に向かい、中には鎌倉時代末期のものと見られる五輪塔が祀られている。もう一つは 集落を背にして北に向き、中には神像とも仏像とも見られる風化した石像が祀られている。 さらにはその祠の西隣には、コンクリート・ブロックを三段に積み、三方をコンクリート で囲った祭壇に径34.2pの丸石が祀られていて、今もお参りする人があるという。 東郷町の長和田にも丸石の道祖神があると聞くから、上米積のものも妻の神として祀られて いるものと見てよいであろう。丸い石を妻の神の神体とするものは、山梨県の甲府盆地の 東北部に特に多いという。 祠の中の石像によく似たもので、小鴨の天神の小字道祖神の墓地の入り口に石塔や石仏を 集めて祀った中に、上米積のものよりは少し大きく、室町時代後期のものと見られる像がある。 並べて建てた祠をわざわざ反対の方向に向けて祀っていることには、外から村に入ろうとする 疫病神などを妻の神によって防いでもらおうとする信仰がよく表れている。 |
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