ミズカマキリ
 Ranatra chinensis
分 布
国内では、北海道から沖縄にかけて広く分布する。国外では、朝鮮半島、中国大陸北部、台湾に分布する。
分 類 カメムシ目 タイコウチ科
形 態
成虫:40〜45 mm。体は細長く、体色は灰褐色ないし暗褐色である。前胸背は長く、前脚の基節も長い。雄では呼吸管は体長より長く、雌では体長とほぼ等しい。前脚は捕獲脚、中後脚は遊泳脚になっている。雄の腹長は31〜36 mm、雌は約33 mm。後翅長は雌雄でほとんど変わらず27〜33 mm。
幼虫:成虫に似た姿をしている。
類似種
近縁種には同属のヒメミズカマキリがあり、ミズカマキリより小型で体長は24〜32 mm、呼吸管も体長より短い点で区別される。
生息場所
河川や湖沼のやや水深があり、水生植物が繁茂する場所に生息する。タイコウチよりも水深が深い所を好む。
生活サイクル
繁 殖
交尾・産卵:産卵は春から夏にかけて行われ、雌は水面に浮いている植物体などに卵を産みつける。卵にも呼吸管があり、水につかっても呼吸できるようになっている。
幼虫:幼虫は9月頃までに5回ほど脱皮し成虫となる。
食 性
肉食性で捕獲脚を使って小型の魚類やオタマジャクシ、流下する陸生昆虫などを捕え、体液を吸い取る。
呼吸管を使い気管呼吸を行う。
水質汚濁にはある程度の耐性があるが、農薬に対しては弱く、全国的には減少傾向にある。
天気の良い日には、水中から飛び出していくこともある。
成虫で越冬する。
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