テン |
Martes melampus melampus |
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分 布 国内では、本州、四国、九州、淡路島、対馬に分布する。佐渡には導入されたものが生息し、近年北海道でも分布を広げている。国外では、朝鮮半島南部に分布する。
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形 態 |
体長:雄が頭胴長約45 cm、尾長約25 cm、体重約1,500 g。雌が頭胴長約40 cm、尾長約20 cm、体重約900 g。 |
体色は夏季は褐色だが、冬季には胸にオレンジ斑を持ち鮮やかな黄色となるキテンと、灰褐色のままのスステンとの2色相に分けられる。体型は胴長で、足が短く、尾は太い。指の間には小さな水かき状の膜がある。頭部は平たく、耳は丸く、口先は尖っている。 |
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類似種 |
イタチは、テンに比べ小型であることやテンの耳介ははっきりと外に出ていることなどで区別できる。 |
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生活行動 |
年周行動:テンは一夫多妻で、雄は繁殖期には数頭の雌と交尾するが、非繁殖期には、育児には関与せず、ほとんど単独で生活する。そのため、雌が単独で仔を育てる。 |
行動・習性:テンはふつう、行動圏内に本拠地の穴と、休息用の穴を持っている。主に夜行性で、日が落ちると穴からでて活動し、夜が明けると近くの穴に入って休息する。ほとんど藪の中で単独で行動しているため、個体間のコミュニケーションには糞や尿を用いることが多い。 |
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生息場所 |
樹上空間を多く利用するため森林を主な生息場所とするが、樹木があれば人家周辺にも見られ、納屋に巣を作ることもある。広い行動圏を持っていると言われ、ツシマテンでは平均70 haほどの排他的な行動圏を持つことがわかっている。 |
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繁 殖 |
繁殖期:一般では年1回、7〜8月に交尾し、ほぼ8ヵ月後に1〜4頭の仔を樹洞など比較的簡単な巣の中で出産する。 |
繁殖場所:雌が自分の行動圏内の巣で仔を育てる。 |
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食 性 |
雑食性で、ヤマビワ、マタタビなどの果実などの植物質のほかに、昆虫類、カエル、ヘビ、ミミズ、小魚、小鳥、ネズミなどの動物質も採食する。 |
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○ |
ツシマテンは環境庁RDBで危急種とされ、国の天然記念物にも指定されている。毛皮としての価値の減少から狩猟数も激減している。 |
○ |
1960年代くらいまでは高価な毛皮としての狩猟獣であったが、近年は生活様式の変化で毛皮の需要もなく、狩猟の減少により増加傾向にあり、作物や残飯目当てに人家周辺に出没する個体が増えている。 |
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