サワガニ |
Geothelphusa dehaani |
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分 布 本州から九州にかけての河川上流や山地の小川に広く分布する。
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形 態 |
甲幅約2.5 cm。甲面は平滑で、額は前縁が切断され、その中央に痕跡的な切れ込みがある。体色は変化にとみ、基本型として紫黒色、橙赤褐色および淡い灰青色の3型がある。紫黒色は東北地方に多く、橙赤褐色は関東中北部から中部地方、淡い灰青色は関東南部から九州地方に広く分布する。これらの地域的な体色の相違は明確であるため、3型間の遺伝的な交流はかなり少ないものと考えられている。 |
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類似種 |
日本産のサワガニ類には本種の他に九州南部に1種(ミカゲサワガニ)、琉球諸島に3科3属12種が報告されている。この中でも特にサカモトサワガニはサワガニと酷似するが、甲面に斜めの溝が走ることで区別できる。 |
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生息場所 |
主に河川上流域の礫や小石の下に生息するが、川が伏流するような湿った陸域でもよく見られる。 |
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生活サイクル |
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繁 殖 |
繁殖時期:6〜10月 |
繁殖場所:水中で交尾した雌は卵が孵化するまでの約1ヵ月間、陸上で40個前後の卵を抱卵する。 |
発 生:孵化は水中で行われ、直達孵化した稚ガニは雌の腹部でしばらくの間保護されるが、成長すると単独生活に入る。稚ガニは3〜4年で成熟する。 |
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食 性 |
雑食性で、主に水生昆虫やミミズ類、貝類などを捕食するが、魚類の死骸や腐敗した落ち葉などの有機物も摂食する。 |
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○ |
水質汚濁に弱いため清冽な河川の指標種とされる。 |
○ |
食材として唐揚や甘露にすると美味である。 |
○ |
ウェステルマン肺吸虫の第2中間宿主になるため、生食は危険である。 |
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