2004年(H16年)の水害
 2004年8月17日〜8月20日/台風15号と前線に伴う大雨
8月16日15時にフィリピンの東海上で発生した台風第15号は、17日には久米島の西海上を通過して東シナ海に進み、19日には九州の西海上を通って、強い勢力を維持しながら日本海を北東に進んだ。
  この台風が沖縄近海から東シナ海を北上中の17日から18日にかけては、台風の外側の暖かく湿った空気が西日本や東日本に流入して、特に四国地方や九州地方などで非常に激しい雨が降り、20日までの期間降水量は四国地方で600mmを超えた。また、九州から北海道にかけての日本海側の各地で、台風接近時を中心に暴風となった。
  (資料参照/『災害をもたらした気象事例(平成元年〜本年)>台風第15号』他より
/気象庁ホ−ムペ−ジ他資料)
  台風15号は、瀬戸内地域へ甚大な被害をもたらした。愛媛、香川両県は瀬戸内海に面し、もともと雨量の少ない地域だが、台風15号の影響で湿った空気が入り前線の活動が活発化。四国や兵庫県南部などで局地的に強い雨が降り、16日夜の降り始めから四国で600ミリ超える雨量を記録した。
  愛媛県内では、新居浜市を中心に土砂災害が続出し、香川県では西讃地域を中心に局地的集中豪雨に見舞われ、床上・床下浸水、法面崩落やため池堤防決壊などの被害が相次いだ。
  (資料参照/『災害列島2005 2004災害を振り返る』より/国土交通省)
主な被害地域  愛媛県・香川県 人的被害(名) 死者    9
住宅等被害(棟) 家屋全壊   17 負傷者    4
家屋半壊   22 行方不明    0
一部損壊   41 環境等被害(箇所) 崖崩れ    −
床上浸水  661 橋梁流出    −
床下浸水 1804 河川損壊    −
その他      その他    −
(資料参照/『平成16年 台風第15号と前戦に伴う大雨による被害状況(第13報)』より
/平成16年8月27日 消防庁)
   
台風15号の経路(気象庁台風経路図より)
  愛媛県の様子
愛媛県新居浜市郷地区(楠崎川)の土石流被災状況
(写真/『平成16年 台風15号による災害について』より/(社)全国治水砂防協会ホ−ムペ−ジ)
  香川県の様子
対岸で発生した土石流の直撃を受けた落合自治会館(香川県観音寺市大野原町有木五郷地区)
〔写真提供/読売新聞社〕
(写真/『災害列島2005 2004災害を振り返る』より/国土交通省)