1998年(H10年)の水害
 1998年9月23日〜9月25日/前線による大雨
23日から24日にかけて前線が四国の南海上から瀬戸内付近に北上し、25日朝まで停滞した。この前線に向かって高気圧の縁を回る暖湿気流が流れ込んだため、高知市及びその周辺で24日を中心に長時間にわたって激しい雨が降り続いた。1時間降水量は須崎(高知県須崎市)で126mm、後免(高知県南国市)で119mm、高知で129.5mmなど猛烈な雨を伴い、24日の日降水量は繁藤(高知県土佐山田町)で735mm(期間降水量995mm)、高知で628.5mm(同874mm)など記録的な大雨となった。
  (資料参照/『災害をもたらした気象事例(平成元年〜本年)>前線』より/気象庁ホ−ムペ−ジ資料)
  台風第7号から変わった温帯低気圧に伴う前線が太平洋高気圧の強まりで北上、日本付近に停滞し各地で雨が降った。特に24日から25日にかけては高知県の中部で、2日間の総降水量が800〜1000mmに達する記録的な大雨となった。高知市では24日22時20分までの1時間に129.5mmの猛烈な雨が降り、集中豪雨となった。
  (資料参照/『大阪管区気象台管内(近畿、中国、四国)における過去の気象災害』より/大阪管区気象台)
主な被害地域  高知県・愛媛県 人的被害(名) 死者    8
住宅等被害(棟) 家屋全壊   25 負傷者   14
家屋半壊   29 行方不明    0
一部損壊   77 環境等被害(箇所) 崖崩れ    −
床上浸水 9445 橋梁流出    −
床下浸水 7932 河川損壊    −
その他      その他    −
(資料参照/『防災白書』より/内閣府)
   
平成10年(1998年)9月23日〜9月25日の降水量記録(気象庁ホ−ムペ−ジより)
  高知県の様子
国分川水系国分川の氾濫による高知市内の浸水状況(9月25日 高知市)
(写真/『水害レポ−ト'98』より/(社)日本河川協会)