ダムやていぼういがいにこうずいにそなえるにはどんなものがあるの?


水防工法「木流し」(左)と「月の輪」(右)

水防工法「木流(きなが)し」(左)と「月の()」(右)

 大雨が()ると、山間部のダムは洪水(こうずい)をためて下流に流れる水の量を少なくし、堤防(ていぼう)は流れてきた洪水(こうずい)をあふれないように安全に流そうとします。しかし、土でできた堤防(ていぼう)は、モグラの(あな)があっただけでも水が()危険(きけん)状態(じょうたい)になることもあります。こうしたときに、風雨の中を現地に行って堤防(ていぼう)補強(ほきょう)を行ったりするのが「水防(すいぼう)」であり、ダムや堤防(ていぼう)などの洪水防御施設(こうずいぼう ぎょしせつ)とともに洪水被害(こうずいひがい)を小さくする重要な役割(やくわり)をもっています。
 水防工法の代表的なものには、「木ながし」と「月の輪」があります。「木ながし」は洪水流が堤防(ていぼう)を表面から崩そうとする力を分散(ぶんさん)(弱める)働きをし、「月の輪」は、堤防(ていぼう)にしみ込んだ水を抜き出すことで、堤防(ていぼう)の中から崩そうとする力を弱めようとするものです。