昔を語るさんだんきょうの石


三段峡

三段峡

 特別名勝三段峡(とくべつめいしょうさんだんきょう)の遊歩道を散策(さんさく)していくと、木々の間から鳥の歌声や谷川のせせらぎが聞こえてきて、いつも心が安らかになります。
 渓谷(けいこく)沿()いに見られる石の表面をよく見てみると、太陽の光にあたると、中にキラッと(かがや)く小さな結晶(けっしょう)が散らばっているのが見えるでしょう。それは、石英という鉱物(こうぶつ)で、これの、大きくて6角柱のきれいな結晶(けっしょう)になったものが水晶(すいしょう)()ばれているものです。この鉱石(こうせき)が散らばった石は、流紋岩(りゅうもんがん)()ばれるもので、三段峡(さんだんきょう)だけではなく、戸河内町(とごうちちょう)を代表する山々、深入山も砥石郷山(といしごうやま)恐羅漢山(おそらかんざん)などもじつは、この流紋岩(りゅうもんがん)という石からできているのです。