かすみてい



 霞堤(かすみてい)は、堤防(ていぼう)のある区間に開口部を(もう)け、その下流側の堤防(ていぼう)堤内地側(ていないちがわ)延長(えんちょう)させて、開口部の上流の堤防(ていぼう)と二重になるようにした不連続な堤防(ていぼう)です。戦国時代から用いられており、霞堤(かすみてい)の区間は堤防(ていぼう)が折れ重なり、(かすみ)がたなびくように見えるようすから、こう()ばれています。霞堤(かすみてい)には2つの効果(こうか)があります。1つは、平常時(へいじょうじ)堤内地(ていないち)からの排水(はいすい)簡単(かんたん)にできます。もう一つは、上流で堤内地(ていないち)氾濫(はんらん)した水を、霞堤(かすみてい)の開口部からすみやかに川に(もど)し、被害(ひがい)拡大(かくだい)(ふせ)ぎます。