森林と水田はてんねんのちょすいタンク


林地と裸地(はげやま)に降った雨の分配の比較


 木の生えている森林では()った雨の4分の1は樹冠(じゅかん)に引っかかりそこから蒸発(じょうはつ)するか、さらに相当量が木の根から()い上げられて葉面蒸発(ようめんじょうはつ)するので、気候緩和(きこうかんわ)にも役立ちます。一方、木の生えていない地面では()った雨の約95%が蒸発(じょうはつ)したり、地面を流出して、雨が()ってもすぐに水は失われます。
 また水田には、(あぜ)をめぐらし水をためて(いね)栽培(さいばい)しています。これは面積も小さく水深も浅いのですが、全国に無数の小さなため池があるようなものなので、洪水(こうずい)防御(ぼうぎょ)の手助けをしている自然のダムと言われています。