「てっぽうみず」って何?



 鉄砲水(てっぽうみず)普通(ふつう)洪水(こうずい)とは(ちが)って、だんだん水かさが()えてくるというものではありません。それこそ鉄砲(てっぽう)(たま)のように突然(とつぜん)(おそ)いかかり、それに飲み込(の こ)まれれば一命を失うのもあっという間なのです。
 急に川の水が何倍、何十倍にも()えて下流を(おそ)うという現象(げんしょう)は今も数多く発生しています。その代表選手ともいえるのが、土石流でしょう。土石流は、大量の土砂(どしゃ)が水と一緒(いっしょ)になって、時速数10キロの速さで流れ下ります。その中には直径何mもの岩も()じっていて、途中(とちゅう)の立木や家など軽々と(こわ)してしまうほどの破壊力(はかいりょく)があります。