ほどはらのわたし



 程原(ほどはら)(わた)しは程原(ほどはら)から対岸の観音崎(かんのんざき)までをつなぐものでした。
 最初は手()ぎで、「(さお)」と「()」を使っていましたが、乗っていった人が対岸に乗り捨(の す)てといったことになるため次の利用者が(こま)ります。そこで、手繰(てぐ)りにすることにしました。これは、船についた(つな)を引いて船を引き(もど)す方法でした。しかし、(つな)に使用していたシュロ(なわ)(つね)に水中に()かっているため、(いかだ)などが通過(つうか)するときにその(なわ)がひっかかり切れてしまうこともありました。その後、(なわ)は太い針金(はりがね)に変わりました。
 「程原(ほどはら)(わた)し」は平成12年3月に廃止(はいし)されましたが、使われていた舟は、加計(かけ)町の「川・森・文化交流(こうりゅう)センター」1階エントランスホールに展示(てんじ)されています。