[お知らせ]
平成20年度
太田川河川事務所関係予算概要
(平成20年4月2日)

同時資料提供先
中国建設記者クラブ
合同庁舎記者クラブ
県政記者クラブ
岩国市政記者クラブ
問い合わせ先
 国土交通省 中国地方整備局 太田川河川事務所
    電 話 082−221−2436(代)
 【一般改修関係】 工務第一課長 野元(のもと)
    夜間(一般改修関係)  082−222−9243
 【環境整備関係】 計画課長 今津(いまづ)
    夜間(環境整備関係)  082−222−9246
 【維持修繕・砂防関係】 (技)副所長  嶋谷(しまたに)
    夜間(維持修繕関係)  082−222−9248
    夜間(砂 防 関 係)  082−222−9244

 
◇◆◇
 
1.太田川・小瀬川の将来像の策定について
 
 1-1 太田川の将来像の策定
 太田川の治水、利水、環境等に関する河川管理の長期的な方針を定めた「太田川水系河川整備基本方針」を、河川法に基づき、平成19年2月27日に開催した社会資本整備審議会河川分科会(第23回)の審議を経て平成19年3月30日に策定しました。
 平成20年度は、「河川整備基本方針」を基に、学識者や住民の意見を反映させて、今後20〜30年間で実施する河川整備の内容について定めた「太田川河川整備計画」を引き続き策定していきます。
 1-2 小瀬川の将来像の策定
 小瀬川の治水、利水、環境等に関する河川管理の長期的な方針を定めた「小瀬川水系河川整備基本方針」を、河川法に基づき、平成20年2月19日に開催した社会資本整備審議会河川分科会(第32回)の審議を経て平成20年3月26日に策定しました。
 平成20年度は、「河川整備基本方針」を基に、学識者や住民の意見を反映させて、今後20〜30年間で実施する河川整備の内容について定めた「小瀬川河川整備計画」を新たに策定していきます。
 
2.平成20年度予算の執行予定の概要
 
 近年、日本各地で、豪雨災害や台風による高潮、強風そして地震と自然災害が多発しています。
 特に平成16年に襲った新潟福島豪雨による洪水や太田川では平成17年9月の台風14号による洪水及び平成18年9月の秋雨前線による洪水は記憶に新しく、特に、昨年の秋雨前線に起因する洪水では、太田川の支川、鈴張川や小河内川、根谷川、水内川等で被害が発生し、尊い命も奪われました。
今後も地球温暖化による異常気象による豪雨や台風の大型化による豪雨や高潮の発生が今後は増加するという予測もされているほどです。
 また、関東・東南海エリアでも大規模地震の発生が間近とされていることや、十勝沖地震や新潟県中越地震、福岡県西方沖地震、能登半島地震の発生など、大きな地震も各地で発生しています。
 このような状況の中で、堤防や護岸、砂防堰堤といったハードの整備だけではなく、各種ハザードマップの整備や降雨や水位などの情報の提供など防災のソフト対策も並行して進めているところです。しかしながら、高齢化や、過疎化、連帯感の喪失などにより、地域の空洞化が進んで、災害時に大切な人命が多く失われるという事態が発生し、深刻な状況となっています。
 
 太田川河川事務所が管理する太田川、小瀬川及び広島西部山系において近年では、
 @ 平成3年、11年、16年と相次ぐ台風による高潮の発生による市内デルタ地域での浸水被害の発生
 A 平成11年6月豪雨における大規模な土砂災害の発生
 B 平成13年に発生した安芸灘地震
 C 平成17年9月の台風14号による洪水により、太田川、中・上流域を中心とした浸水被害や土石流災害の発生
など、多くの自然災害が発生しています。
 特に平成11年6月29日に発生した豪雨による土砂災害では死者24名、家屋被害149戸と尊い命、財産が失われ、平成17年9月6日〜7日の台風14号では、太田川において、観測史上最高となる水位を記録し、床上、床下浸水家屋戸数は281戸におよびました。
 
これらの度重なる災害や被害に対処するため、
1.安全で誰もが安心して暮らせる地域づくり を推進するために
 @ 太田川河川整備計画、小瀬川河道整備計画の策定
 A 太田川・中上流域での浸水被害対策の推進
 B 市内派川における高潮堤防の建設
 C 根谷川の河川改修の推進
 D 広島西部山系における砂防事業の推進
 E 日常の護岸等の施設補修や維持管理による安全の確保
を取り組んでまいります。
 
また、都市空間において、太田川・小瀬川は潤い、癒しの場としても活用されていることから
2.美しく豊かな自然・歴史・文化などを活かした地域づくり を推進するために
 @ 水の都整備構想の推進 (太田川)
 A 不法係留船対策の強化 (太田川)
 B 干潟再生・市内派川の底質浄化にむけた実験・研究の実施 (太田川)
 C 太田川及び小瀬川での環境整備の実施 (太田川・小瀬川)
を取り組んでまいります。
 
3.プロジェクト別の予算執行方針
 
【安全で誰もが安心して暮らせる地域づくり】
 
@ 太田川水系、小瀬川水系の河川整備計画の策定
 平成19年3月30日に策定された「太田川水系河川整備基本方針」に基づき、国が管理している区間の「太田川河川整備計画」の策定を行います。
 また、平成20年3月26日に策定された「小瀬川水系河川整備基本方針」に基づき、国が管理している区間の「小瀬川河川整備計画」の策定を行います。
「河川整備計画」では、
 @20〜30年後の整備目標について明示。
 A河川工事や維持の目的、種類、施行の場所等の具体的な河川整備の内容を決定。
を行います。
 整備計画の策定にあたっては、委員会形式による学識者からの意見、住民公聴会の開催やホームページ等を活用し、意見などを募集し、整備計画に反映していきます。
 
A 太田川・中上流域での浸水被害対策の実施
  (直轄床上浸水対策特別緊急事業費 C=2,539百万円)
 平成17年9月6〜7日の台風14号により、家屋の床上浸水被害及び要援護者支援施設での浸水被害の発生した18地区において、床上浸水対策を継続実施していきます。平成20年度は、既に工事を行っている広島市安佐北区筒瀬地区、今井田地区、宇津地区、間野平地区、宇賀地区、小河内地区、佐伯区小原地区の護岸整備を継続実施するとともに、安佐北区八木・柳瀬地区、安芸太田町下殿賀内地区について新規に着手していきます。
 
B 市内派川における高潮堤防の建設
  (直轄河川改修費 C=472百万円)
 天満川旧観音橋(市道橋/平成18年度撤去)の左岸側の広島市中区舟入本町において高潮堤防整備を継続実施します。また、平成3年、平成16年9月の台風18号と度重なる浸水被害が発生している天満川観音本町において高潮堤防整備を継続実施します。また、大規模地震に備え、堤防の耐震対策を併せて実施します。
 
C 根谷川の河川改修の推進
  (直轄河川改修費 C=1,493百万円)
 根谷川改修は、平成5年度までに本川合流点から3.4kmの改修が完了していますが、上流部は十分な河川断面がないため、計画流量の約20%程度と極めて低い状況にあります。
 平成20年度は、河川拡幅に支障となる可部高校の移転補償と上流部の設計を完了させます。
 
D 広島西部山系における砂防事業の推進
  (直轄砂防事業費 C=3,314百万円)
・平成11年6月29日に発生した広島市を中心とする大規模な土砂災害を契機に、平成13年度より広島西部山系直轄砂防事業に着手し、現在までに3地区が完成しています。
・広島西部山系直轄事業区域内(広島市・廿日市市・大竹市の一部)において人家及び山陽自動車道、山陽新幹線等重要交通網を保全するため、土砂移動現象の抑制等による災害の防止・軽減を図り自然・社会環境にも考慮した総合的な土砂災害防止対策を展開しています。
・平成20年度は、大町地区など4地区において新規に工事着手するとともに、宮園・四季が丘地区、宮内・明石地区など9地区において継続して砂防施設の整備を推進します。また、緑が丘地区など2地区において新規に用地買収に着手し、計15の地区において砂防事業を推進する予定です。
・また、警戒避難基準の精度向上に向けた調査・検討の継続、各種情報の発信・提供、出前講座等による住民の防災意識の向上などのソフト対策を砂防堰堤等の施設を整備するハード対策と連携して推進します。
 
E 日常の護岸等の施設補修や維持管理による安全の確保
  (直轄河川維持修繕費・直轄河川工作物関連応急対策費・直轄堰堤維持費
 C=1,557百万円)
 太田川・小瀬川のパトロールや堤防・高水敷の除草、河道内の繁茂した樹木伐開、水面清掃や塵芥処理により、良好な河川環境の維持に努めます。
 また、太田川河川事務所で管理している、高瀬堰、大芝水門、祇園水門、中市堰等のゲート設備の点検、更新など適切な維持管理を行います。
 太田川では、近年の出水で堆積した河道内土砂撤去や老朽化護岸補修を行うとともに、水位観測所の改善や樋門ゲートの施設改善等を行います。
 小瀬川では、常時の潮位変動による背面の空洞化対策を中心にした護岸補修を行います。
 
【美しく豊かな自然・歴史・文化などを活かした地域づくり】
 
@ 水の都整備構想の推進 (太田川)
  (直轄河川改修費・直轄総合水系環境整備事業費)
 広島市と連携し、基町環境護岸周辺において、背後地の都市施設と一体的となった水辺都市空間創造の検討や干潟にドロがたまり近づきにくくなっている底質の環境の改善を行っていきます。
 また、太田川の市内派川に、不法係留させれた多くのプレジャーボートは、河川の景観を損なうばかりでなく水上交通における航路の支障ともなっている現状を改善し「水の都整備構想」の推進を図るため「重点的撤去区域」の拡大を行い不法係留されたプレジャーボートを排除し良好な河川環境の確保を図ります。
 
A 旧太田川基町環境護岸での環境整備 (基町・舟入箇所)
  (直轄総合水系環境整備事業費 C=67百万円)
 広島市内の水辺空間の利用、整備、ネットワーク化を実現するために、国・県・市の3者は「水の都ひろしま」構想を策定し様々な取組みを行なっています。その取組みとして『泳げ遊べる川づくり』『水辺と街を一体的なデザインしよう』の実現を目指して、広島市内の旧太田川において、河川干潟の泥質の改善と川と周辺の周遊性向上に向けての検討を進めていきます。
 
B 小瀬川環境整備事業 (大竹箇所)
  (直轄総合水系環境整備事業費 C=131百万円)
 小瀬川河口域周辺は人家が密集し歩道が狭いところが多く、ウォーキングや散策をするにも危険を伴う状態であり、未整備区間について安全で快適な河川内を利用した親水歩道の整備を行っていきます。
 
平成20年度太田川河川事務所予算
9,842百万円
 
4.平成20年度予算
 
 平成20年度予算のページへ
 
5.主要事項
 
安全で誰もが安心して暮らせる地域づくり
 
災害に強い地域社会の実現を図ります。
■太田川・中上流域での浸水被害対策の推進 トピックス1
 ・広島市安佐北区八木・柳瀬地区(新規着手) トピックス2
 ・広島市安佐北区筒瀬地区(事業促進) トピックス3
 ・広島市安佐北区今井田地区(事業促進) トピックス4
 ・・広島市安佐北区宇津地区(事業促進) トピックス5
 ・広島市安佐北区間野平地区(事業促進) トピックス6
 ・広島市安佐北区宇賀地区(事業促進) トピックス7
 ・広島市安佐北区小河内地区(事業促進) トピックス8
 ・広島市佐伯区小原地区(事業完了) トピックス9
 ・広島県山県郡安芸太田町下殿賀内地区(新規着手) トピックス10
■広島市内派川における高潮堤防の建設 トピックス11
 ・広島市中区区天満川舟入本町地区(事業促進) トピックス12
 ・広島市西区天満川観音本町地区(事業促進) トピックス13
■根谷川の河川改修の推進(事業促進) トピックス14
■広島西部山系における砂防事業の推進(事業促進) トピックス15
 ・広島西部山系直轄砂防事業(大町地区)(新規着手) トピックス16
 ・広島西部山系直轄砂防事業(宮園・四季が丘地区)(事業促進) トピックス17
 ・広島西部山系直轄砂防事業(宮内・明石地区)(事業促進) トピックス18
 ・広島西部山系直轄砂防事業(上原地区)(事業促進) トピックス19
 ・広島西部山系直轄砂防事業(高取地区)(事業促進) トピックス20
 ・広島西部山系直轄砂防事業(戸坂新町地区)(事業促進) トピックス21
■日常の護岸等の施設補修や維持管理による安全の確保  
 ・太田川・小瀬川感潮区間の老朽化護岸補修 トピックス22
 ・良好な河川環境の維持及び保全 トピックス23
 ・河道埋塞土砂撤去と河川管理施設等の維持管理 トピックス24
 
美しく豊かな自然・歴史・文化などを活かした地域づくり
 
豊かでうるおいのある水辺環境の創出を図るとともに地域づくりに貢献します。
■水の都整備構想の推進 トピックス25
 ・不法係留船対策の強化〜重点撤去区域の拡大〜 トピックス26
■太田川・小瀬川の環境整備の実施  
 ・旧太田川基町環境護岸での整備事業 トピックス27
 ・小瀬川環境整備事業(大竹箇所) トピックス28
 
6.平成19年度に実施した主な事業
 
安全で誰もが安心して暮らせる地域づくり
 
■直轄床上浸水対策特別緊急事業(太田川) 参考1
■太田川高潮対策事業(天満川舟入本町地区) 参考2
■太田川高潮対策事業(天満川観音本町地区) 参考3
■根谷川河川改修事業 参考4
■広島西部山系直轄砂防事業(綾ヶ谷地区綾ヶ谷2号砂防えん堤) 参考5
■広島西部山系直轄砂防事業(宮園・四季が丘地区宮園1号砂防えん堤) 参考6
■広島西部山系直轄砂防事業(相田地区相田3号砂防堰堤) 参考7
 
 
 
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