川のことが少し分かってきたかな?
ここではみんなから多くよせられた質問
(しつもん)にお答えしちゃいましょう!


15 なぜ 水生こん虫の種類で、川の水の
よごれぐあいがわかるって本当なの?

解説 ●きれいな水にしかすめない、水生こん虫がいる
 川の水でいちばんきれいなのは、わき水が集まってできた上流です。上流にすむ水生こん虫は、トビケラの幼虫(ようちゅう)、カワゲラやカゲロウの幼虫(ようちゅう)などがいます。これらは、岩についた水あかなどを食べています。このトビケラやカゲロウの幼虫(ようちゅう)をえさにしている、ヘビトンボ(トンボではなくカゲロウのなかま仲間)の幼虫(ようちゅう)や、ムカシトンボのヤゴなども、水のきれいな上流にしかすめない、水生こん虫です。

●水が少しよごれてくると、生き物の種類は増(ふ)える
 流れがゆるやかな中流から下流になると、水底にどろが増(ふ)え、水のよごれも、だんだん増(ま)してきます。水のよごれは、水中の栄養分が多いということで、すんでいる生き物は、ぐんと種類が増(ま)します。水草や「も」なども増(ふ)え、どろにもぐってくらす、貝やヤゴの仲間、さまざまな水生こん虫が現(あらわ)れます。シオカラトンボのヤゴ、ヒラタドロムシ、ユスリカの幼虫(ようちゅう)、ゲンゴロウ、ミズムシの幼虫(ようちゅう)、モノアラガイ、エビ、アメリカザリガニなどです。

●よごれのひどい川には、生きもの物はすめない
 よごれがひどい、どぶ川になると、たいていの生き物はすめなくなり、イトミミズや赤いユスリカの幼虫(ようちゅう)、ハナアブの幼虫(ようちゅう)、サカマキガイぐらいしか見つからなくなります。
 このように、水のよごれぐあいと、そこにすめる水生こん虫の種類は、およそ決まってくるため、見つけた水生こん虫から、その川の水のよごれの度合いがわかるのです。そのため、川の水などのよごれぐあいの目印になる生き物を、指標生物とよんでいます。

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