水資源は、生活用水等様々な用途で利用されているほか、水環境を形成するうえでも重要な役割を果たしており、それぞれの用途や役割に応じた適切な水質を確保する必要があります。
 河川のBODの環境基準達成率は、平成6年の列島渇水の影響により一時的に低下したものの、全体としてこれまでわずかずつ上昇しています。
しかし、一部の都市河川では、生活排水の流入が続いていることなどにより、依然として改善が進んでいません。また、農村部でも、生活排水等の流入による河川、農業用用排水路等の水質悪化が一部で見られます。
湖沼の河川のCODの環境基準達成率は、依然として低い水準にあります。
また、湖沼の一部では、富栄養化に伴いアオコが発生するなど、水利用や水環境に係る問題が生じています。
 このような水質の問題は、水利用において、用水供給に係る処理コストの上昇等を招くとともに、毎年のように、一部の地域において水道の異臭味被害等を発生させています。
また、水環境の形成においても、水生生物の生息環境を変化させるなどの影響を与えています。
 水質調査は、水利用に対して安全で安心できる供給体制を整えるとともに、良好な水環境を保全・整備していくうえでも、水量とともに、用途や役割に応じた適切な水質を確保するために行われます。
BOD:生物化学的酸素要求量
COD:化学的酸素要求量