平成15年度第1回『中国地方整備局事業評価監視委員会』資料の公表について
記者発表


別紙−1
 
1.再評価対象事業の審議
◇道路事業
(1) 国道2号:松永道路の概要、再評価結果についての説明と審議
  1)資料−9により事務局より説明
  2)委員からの主な意見
  残る区間が4車になれば事故が減少し、効果が出る。
事業再評価を5年ごとに行うため、段階的に供用を行うと最後に残った区間が費用便益があがらなかったらどの様な判断を行うこととなるのか。
→費用便益だけでの評価ではなく、地域固有の課題や社会情勢等も考慮し、必要性を検討することとなる。
朝、夕等通勤時間帯における渋滞解消の経済効果だけではなく、家庭を出る時間が遅らせる等、人にゆとりを与えるなどの効果もある。これらの効果も加えるべきではないか。
  →現在中央の委員会で新たな評価手法が議論されている。B/Cの便益評価だけではなく、総合的に判断される方向で議論されていると聞いている。
 
(2) 国道53号:岡山北バイパスの概要、再評価結果についての説明と審議
  1)資料−9により事務局より説明
  2)委員からの主な意見
費用対効果の算出にあたっては利用台数が増えたことが一番の直接効果で、費用便益の算出に加えるべきではないか
→現在の算出方法は標準的な方法を用いており、走行時間短縮と走行経費減少等で算出を行っている。
費用便益の算出は40年で行っているが、大都市と地方では効果が異なり、地方では効果の持続性が高いと思われることから評価年数を長くすべきでは。
  →期間をどうするかについては、中央の委員会で今後とも検討していくこととしている。
 
(3) 国道54号:可部バイパスの概要、再評価結果についての説明と審議
1)資料−9により事務局より説明
2)委員からの主な意見
走行経費減少便益が可部バイパスで36億、松永道路で60億となっているがなぜか。時間短縮の大きい可部バイパスが、走行経費減少便益も大きく出るのではないか。
→交通量が現況でも可部バイパスでは約25,000台/日、松永道路で約37,000台/日と大きく異なっており、この差が便益差となっている。
   
  (4)国道188号:柳井バイパスの概要、再評価結果についての説明と審議
  1)資料−9により事務局より説明
  2)委員からの主な意見
  残区間の整備の見通しはどうか。
→残る区間については、地元からも強い要望があり順調に進んでいる。
      
◇河川事業
 (1)
斐伊川: 斐伊川・神戸川治水対策の概要、斐伊川放水路、大橋川改修事業、尾原ダム建設事業、志津見ダム建設事業再評価結果についての説明と審議
  1)資料−10により事務局より説明
  2)委員からの主な意見
  3点セットの同時完成が基本とのことであるが、現地の進捗状況等からするとまず放水路を完成させ、暫定的な治水効果を発揮させるべきではないか?
→上流・中流・下流が連携して流域全体で安全度を高めることが必要と考えている。また、連携して進めるためには上下流の住民の意見を調整することが必要。
斐伊川の下流域は長期間浸水するのが特徴だが、長期間浸水する被害は考慮されているか?
→1回の浸水での被害の単価は統一した単価を使用するため、考慮していない。
佐陀川の拡幅について治水上の効果を検討したか?
→110m3/sを予定しているが、この数値は現在の流下能力の倍程度であり、佐陀川にも相当の負担を強いている。これ以上の拡幅は地域に対する影響が大きく、現実的に不可能。
残存価値をコストから控除するのはどうなのか?
→現在のマニュアルに沿った形で計算している。
ダムの治水効果と放水路の治水効果を比較して費用のバランスがくずれているのではないか?
→ダムは下流全体に効果がある。また放水路の規模にも関係しており効果は十分あると考える。
ダム水没者の代替地は誰が造っているのか?また、十分確保できているか?
→地元町が移転者の要望を聞き、確保している。
一般的にダム建設によって地域の過疎化に一層の拍車がかかると考えられるので、事業者として留意して事業を進められたい。
  →水源地対策として、水没者のための移転地の用意、ダム湖周辺整備等の配慮を行っており、今後も町と十分調整を図る。
   
 (2) 殿ダム建設事業の概要、再評価結果についての説明と審議
  1)資料−10により事務局より説明
  2)委員からの主な意見
進捗率31%というのは事業としては順調なのか?
→全体の事業費ベースでの進捗率であり、本体工事には着手していないが、付替道路工事等を含めてほぼ順調。
旧袋川の安全度について
→袋川を付替て旧袋川と新袋川が出来ており、旧袋川の安全度も上がっている。
 
2.意見の取りまとめ
  別紙−2のとおり

 
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