中国地方の道づくりを考える懇談会

第2回懇談会の概要

日時 :
場所 :

平成14年 5月10日(金) 15:30〜17:30
合同庁舎2号館8階 中・西会議室

     第2回懇談会において各委員から出された主な意見・提案
中国地方においては、山陰自動車道とともに姫路鳥取線・尾道松江線の南北軸が是非とも必要。
今後の高速道路建設にあたっては、2車線計画の採用やインターチェンジ構造の簡素化などコストを下げる工夫が必要。
高速道路の料金については、市場原理の観点から交通需要と利用者ニーズに対応したフレキシブルな料金設定を検討すべき。
道路整備への多額の一般財源投入を考えれば、特定財源は引き続き道路整備に充てるべきであるが、効率的に進めていくことは重要。
 
第2回懇談会では、「中国地方における高速道路整備の考え方」「高速道路の料金」「道路整備の財源」といったテーマを中心に活発なご議論をいただきました。
     第2回懇談会要旨
 
高速道路の整備の考え方

・全国的な基幹道路ネットワークとしての高規格幹線道路の整備は、国家としての最低限のインフラとして長期的な視点から考えていく必要があり、これまでの考え方(哲学)を変える必要はない。但し、財政危機を再建する必要があることから効率的に整備する制度・システムの構築は必要である。

・中国地方の一体化を図りポテンシャルを高めていくため、他の地域との交流・連携を促進していくためには、山陰自動車道とともに姫路鳥取線・尾道松江線といった南北軸の強化も不可欠。

・道路は本来、生活や経済活動において結びつきのある地域相互を有機的に結ぶものであるべきであり、生活・歴史・文化・環境などを考慮しないで計画すると、従来の町が寂れてしまうことや地域の一体性を阻害することを視野に入れるべき。

・今後の道路整備にあたっては、路線の性格や地域・地形に応じて完成2車線計画とすることやインターチェンジ構造の簡素化等ローカルスペックの導入、コストを抑える工夫・努力が更に必要である。

・「一定の量的なストックが満たされた」という中央の認識については異論がある。国家として最低限のインフラであるべき山陰自動車道などの高速道路が未整備であり空白地域となっている実情を、中央に訴えていく必要がある。

・高速道路に関しては、有料道路として料金でまかなわれる路線と、料金はまかなえないが無料にしてでも整備すべき政策的な路線があり、それぞれを区別して議論されるべきである。
 
高速道路の料金問題(料金設定のフレキシブル化)

・全国一律の基準による高速道路の通行料金設定を見直し、市場原理の観点から交通需要や利用者ニーズに対応した弾力的(フレキシブル)な料金設定の導入を検討すべき。

・今の料金は供給者側のコストから決められているが、今後は需要者側の立場から料金を設定するシステムも取り入れていくべきである。

・諸外国に比べても、また、山陰側のように国家の基幹ネットワークの整備がまだまだ遅れている実情を考えれば、高速道路の料金プール制自体は、存続する必要がある。(先行して供用した道路の利用者は、それだけの恩恵を享受していることも理解されるべきである。)

・償還したから無料というのではなく、利用者が高いサービス(恩恵)を享受できる観点からは、鉄道における特急料金と同様に、「永久有料」とする考え方があっても良いのではないか。

・国道、県道、市町村道毎に事業・管理の主体が異なっているために、急ぐべき事業が遅々として進まないケースもある。中核都市以上の都市においては、管理の一元化を図るべき。

・日本の道路整備システムは、完成までに時間がかかりすぎている。コストを抑え早期に完成するシステムの導入を真剣に考えるべき。
 
道路整備の財源

・道路整備に多額の一般財源を投入している実状を考えれば、今後も継続が必要。但し、財源があるから道路を造るのではなく、無駄な使い方とならないよう効率的に整備を進めていく努力は当然のことながら必要。
 
     「中国地方の道づくりを考える懇談会」委員

平成14年5月10日現在

上田 みどり (うえだ みどり) 広島経済大学 教授
児嶋 祥吾 (こじま しょうご) 鳥取瓦斯(株) 取締役社長
小嶋 光信 (こじま みつのぶ) 両備バス(株) 代表取締役社長
櫟本 功 (とちもと いさお) 広島市立大学 学長補佐
橋本 宗利 (はしもと むねとし) (株)広島ホームテレビ 取締役社長
丸  磐根 (まる いわね) (株)山陰合同銀行 取締役頭取
村田 秀一 (むらた ひでかず) 山口大学 副学長
○は出席された委員

(以上、敬称略・五十音順)

 

 

 


 

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