記者発表
お知らせ(平成18年7月21日)

灰塚ダム知和ウェットランドに
コウノトリのための人工巣塔を設置します!
 国土交通省江の川総合開発工事事務所では、野生のコウノトリが3度飛来し、その定着に向けて期待が高まる灰塚ダム知和ウェットランド(来春完成予定)の最終的な整備を進めています。
 この度、江の川総合開発工事事務所では、三次市吉舎町安田自治振興会からの人工巣塔設置の要望を踏まえ、安田自治振興会並びにこの取り組みの趣旨に賛同頂いた中国電力グループ(中国高圧コンクリート工業(株)、(株)中電工)の協力を得て、同ウェットランド整備予定地内にコウノトリの営巣場やねぐらとなる高さ13mの人工巣塔(別図1参照)を1基設置します。
 人工巣塔の完成により灰塚ダム水源地域並びに里山環境保全の象徴ともいえるコウノトリが、当地に定着する可能性が一段と高まることを期待しています。
 なお、人工巣塔の設置にあたっては、兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)での取り組みを手本にするとともに、人工巣塔の設置場所及び構造については鳥類の専門家からアドバイスを受けて決定しました。
 現地での人工巣塔設置工事の模様を下記のとおり報道機関の皆様に公開します。
1.日  時  平成18年7月28日(金) 10:00〜12:00(予定)
2.場  所  広島県三次市吉舎町知和地先(別図2別図3参照)
3.留 意 点  
  @  荒天の場合は設置作業を中止することがありますので、問合せ先に確認をお願いします。
  A  現地での取材に際しては、ヘルメットの着用をお願いします。

関 係 者 の コ メ ン ト
(五十音順 敬称略)
上野 吉雄(広島県立廿日市養護学校 教諭)
  ・灰塚ダムモニタリング委員会委員
  ・灰塚ダム知和地区環境総合整備計画アドバイザー会議委員
 
 近年、トキやコウノトリなどがかつて生息していた地域で、それらの大型鳥類を野外によみがえさせるべく様々な取り組みが行われています。
   灰塚ダムではもともとコウノトリが生息していたという記録はないのですが、灰塚ダム知和ウェットランドが整備される前からコウノトリがやって来ています。これは、コウノトリが安心して住める場所が国内に不足しているためかも知れません。
   このたび、ウェットランドにコウノトリのために人工巣塔が設置されることになりました。これによりコウノトリが再びやってきて住みついてくれる可能性が一段と大きくなりました。灰塚の宝物が1日も早くもどってくることを願っています。
桜井 善雄(信州大学名誉教授、応用生態学研究所)
  ・灰塚ダム知和地区環境総合整備計画アドバイザー会議顧問
 
 巣台の構造、高さ、設置場所はこの案の通りで結構と思います。
   ドイツやスイスで再生した湿地に設けた巣台の例をいくつか見ていますが、むこうのものはもう少し小型で、しかも庭先のような場所や農家の屋根の上に設けたものもありました。しかしヨーロッパのコウノトリは(シュバシコウと言います)日本に来るものよりやや小型で、各地に生息し、人馴れもしていますので、それでいいのかもしれません。
   灰塚ダム・ウェットランドにおける人工巣塔の設置場所は当面1ヶ所とし、様子をみて3ヶ所くらいまで増やしてもよいのではないかと思います。住宅難になるくらい飛来してくれればいいですね。
多留 正弘(三次市吉舎町安田自治振興会会長)
 
 私達が要望していた人工巣塔が設置されることになり大変嬉しく思っています。
  必要な資材を快く提供して頂いた中国電力グループの中国高圧コンクリート工業(株)及び(株)中電工のご好意並びに設置を引き受けて頂いた江の川総合開発工事事務所に感謝します。
   コウノトリが再び当地に飛来し、今度はこの人工巣塔をねぐらとして、末永く定住してくれることを安田自治振興会の会員一同願っています。

■問い合わせ先
 国土交通省中国地方整備局 江の川総合開発工事事務所
  副所長(技術)
やまだ  けいいち
山田 啓一
  調査設計課長
しょうじ しゅんすけ
庄司 俊介
  調査設計係長
いりかわ なおゆき
入川 直之
 TEL(0824)44−4360(代表)

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転写等の際にはあらかじめの江の川総合開発工事事務所に御連絡ください。