常緑樹林に比べると、林内が明るい印象です。このコナラ林 には、明るい場所を指標する樹木も多く生えています。山側に堰堤(えんてい)があることから、昔、土砂災害があったことを示しているのかもしれません。
道沿いに生えているナラガシワ
の低木です。あまり見かる機会の多くない、ドングリの木です。写真のような大きな葉が目印です。
幹に大きなトゲトゲ。これは、カラスザンショウ
です。先駆性のこの木が、高木となって何本も生えていることで、過去数10年内に、樹林がなくなるような出来事があったことを示しています。
広島西部山系では、エノキ
は、たい積岩の広がる地域でよく見かけます。エノキ
の葉は、国蝶(こくちょう)オオムラサキの幼虫のえさになります。
権現山の山頂にいたオオムラサキ(♂)。飛翔力があるオオムラサキは、縄張りに入ってきたほかのチョウはもちろん、ツバメまで追い払っていました。
林内には、ネムノキ
も多く生えています。7月ごろ、地面にピンクの花が落ちていたら、上を見上げてみましょう。きっと咲いていますよ。
葉をちぎると、ミカン科特有の、でも臭いにおいが...。これは、コクサギ。ケヤキ林
を指標する低木です。カラスザンショウ
、ネムノキ
、エノキ
とともに、先駆的な樹木です。