次世代によりよい水環境を残すために
〜これからの千代川流域圏会議の活動について〜 |
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植生浄化実験場(智頭町) |
●年頭の挨拶
新年、あけましておめでとうございます。
千代川を軸として交流・連携を図り、豊かなふるさとを創造するために、鳥取大学道上学長を先頭に進めてまいりました千代川流域圏会議も今年で5年目を迎えることとなりました。
千代川流域圏会議では、平成12年7月に「清流を守る行動計画」を策定し、現在この計画に基づき千代川の清流を守る活動を中心に進めており、新しい年の初頭にあたりまして、これからの千代川流域圏会議の活動をご報告します。
●きれいな水を守る
上流の市町村では、千代川をきれいにするため、下水道や浄化槽の整備を積極的に行っていますが、その水をさらにきれいにするための処理方法についての講習会や勉強会の開催を検討していきます。また水質浄化の先進事例として、国土交通省殿ダム工事事務所の植物浄化実験の見学会や平成
13年度より智頭町内において地域運営による休耕田を利用した植生浄化の実験を開始していますので、流域内のモデルケースとなるよう各種調査とPRを実施していきます。
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●「千代川流域圏会議」による森づくり
河川の清流を守るためには、上流にある森林を守っていくことが必要です。そのために、日頃森林とふれあうことのない地域の人たちと源流域の森林を見学したり、植林などを体験し、水と森林について理解を深めるイベントを継続して実施します。
●千代川フェスティバルの実施
千代川フェスティバルは千代川の日(8月24日)にちなんで毎年実施しております。第5回目となる今年は郡家町を会場として開催します。
そのほか、会に参加される方々は、様々な活動で千代川を守る活動を続けています。
川はその流域の状況を反映する鏡であると思います。
当会議の中でこのような話が出てまいりました。大都市地域の人たちは既に日常の飲用水をミネラルウォーターに頼っています。一昔前までは水を買って飲むなど考えもしなかった事ですが今では当たり前のこととして捉えられています。人間は1日約3リットルの水を必要とし1年間では約1tとなります。ミネラルウォーターなら10万円、水道水なら100円なのにです。幸い千代川は豊かで清らかな水に恵まれていますがこれを良いことにこのままにしておけば、将来は大都市部と同じ道をたどることになるかもしれません。
「飲水思源」水を飲むとき、その水源に思いをはせ、今の幸いに感謝するという思想が薄れつつある昨今、皆様方におかれましても今一度ふる里の川が与えてくれる恵みと千代川流域の未来について考えてみて下さい。次世代に誇れる河川として千代川を残せるようご支援、ご協力をお願いいたします。 |
副会長 国土交通省鳥取工事事務所長 廣川 誠一 |