平成26年1月29日 NPO法人田舎暮らしの応援団を取材しました。

【NPO法人設立のきっかけ】

【コミュニケーションプロジェクト IJU cafe(移住カフェ)】


ロゴ
IJU cafe の一場面※
東京でもIJU cafe がスタート※

【新しい地域の交流拠点 古民家「大鳥屋」】

 3年間空き家になっていた、築120年の古民家をNPO法人ではなく個人で借りています。「大鳥屋」という名称は、元々ここは布団屋で屋号が大鳥屋だったので、鳥取県にある大きな鳥のような屋根を持った基地にしようという思いから、そのまま屋号を使用しています。
 今年の5月から借りていますが、せっかく古い建物なので「歴史・文化・伝統を大切にしてそれに触れてもらいながら新しいコミュニティを地域の人と移住者とでつくっていこう」をコンセプトにこだわりを持って企画・運営をしています。


古民家「大鳥屋」

倉吉市長を招いてのワークショップ※

 11月には、大鳥屋に石田倉吉市長を招いて、「ここが変だよ倉吉 ここがイインダヨ倉吉」をテーマに、地域の人・地域外の人・移住者に分かれてワークショップをしました。好きなことを付箋に書きましたがたくさんの意見が出ました。市長も初めての経験で大変喜んでいました。この企画は倉吉市の移住定住担当職員を通して市長にお願いをしたところ、是非やろうということで実現した企画でした。倉吉は県内で高齢化が一番進んでいますが、高齢者の人たちが集まりやすい環境づくりをして、そこに視点の違う移住者が入ることにより、今までの公民館活動に無い刺激が加わっていると思います。

【リヤカー市でコミュニティづくり】

 私の仕事は農業と家業の花屋を半々でしていますが、1年半くらい前から毎週日曜日の午前中、自分がつくった野菜と中山間地域のおじいさんやおばあさんが作った野菜をリヤカーに乗せて、白壁地区からここ明倫地区あたりまで売って歩いています。このあたりのまちなかは限界集落になっており、中山間地域だけでなくまちなかでも深刻な状況が見られます。高齢者ばかりで買い物にも困る状況なので、とても喜ばれています。100mに1回程度停まっていますが、するとおばあさんたちが出てきて、それをきっかけに井戸端会議が始まり、小さなコミュニティが生まれています。野菜を売りながら、コミュティづくりにもつながっています。悩みは後継者がいないこと(笑)。


リヤカーを引いて歩く福井さん※

【今後の活動展開】

IJU大学の開校

移住者のための大学ではなくIJUはロゴとして使用していますが、「I」インターナショナル「J」ジャパン「U」ユニバーシティと読ませ、日本の文化、伝統を発信して海外の人にも理解してもらう過程で、私たち日本人ももっと日本を大事にしよう、という意味も込められています。IJU大学は、生涯学習の場、地域大学の位置づけで、市民だれでも参加でき、地域を愛している、日本を愛していることが入学資格です。鳥取県全土がキャンパスであり、どんなことでも授業になり、誰もが先生であり生徒です。研究室のようなものもつくりたいと思っています。いろいろなスキルを持った人たちがマッチングしたら一つの商品ができるケースもあるので、デザイン・開発・プロモーション等それぞれの得意分野を結集し独自化できれば起業にもつながると思います。こういった専門性も持たせたいと思っています。また、城下町倉吉の伝統文化、日本の物、地場産業を海外の人に発信することで呼び込むことが出来るのではと考えています。

空き家問題への取組

 ここ明倫地区には3,000人くらい住んでいますが、空き家が80軒程度あります。移住者とのマッチングと空き家をどう活用するかプロデュースしたいと思っています。最近、メールや直接来られて住居の話しをよく聞くようになりました。しかし、私たちは業をしていませんので、市に連絡して直接は地区の支援員に対応してもらっています。「IJUcafe」の流れから、私たちのほうがニーズを把握しているし近いところにいると思いますが、現在はどういった方法が良いのか考えているところです。


大鳥屋の縁側で
NPO法人田舎暮らしの応援団 福井理事

平成25年12月17日 中国地方整備局取材
※の写真提供 NPO法人田舎暮らしの応援団

問い合わせ

国土交通省中国地方整備局 建政部 計画・建設産業課
TEL:082ー221ー9231