治水対策

災害復旧事業

事業概要

江の川は、地形的要因から、特に上流部において水害を受けやすく、最近でも、昭和47年(1972)、昭和58年(1983)、昭和60年(1985)等の洪水発生年があり、大きな被害を被っている。なかでも、昭和47年(1972)の被害は甚大で、昭和47度、昭和48年度の両年で災害復旧に17億円を費やしている。

河川の氾濫等により、堤防の流出、護岸の倒壊、道路の寸断等の被害が発生した場合に、被災地では被災後の日常生活にも重大な影響を及ぼすことが明らかである。

災害に対し、国と地方公共団体(県及び市町村等)は、公共土木施設が受けた被災箇所の速やかな復旧を図ることにより、公共の福祉を確保することを目的として、「公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(負担法)」に基づく災害復旧事業を行っているが、河川の災害復旧にあたって、従来は治水機能の復旧に主眼をおいた対策が講じられてきた。

平成9年度に「河川環境の整備と保全」を位置づけた河川法の改正が行われ、河川改修事業等では「多自然型川づくり」が実施されており、河川における災害復旧事業もこれを受け、「自然環境の保全に配慮した復旧」を実施するため、平成10年度には「美しい山河を守る災害復旧基本方針」が策定された。

この方針により、今後の河川の災害復旧にあたっては、従来から行われていた治水機能の復旧だけでなく、自然環境などその河川が持っている様々な機能を含めた自然に優しい復旧を図ることされている。

昭和58年(1983)災害による作木村香淀地区の復旧状況
【着工前(左)と完成後(右)】
平成10年度吉田町上入江地区の復旧状況
【着工前(上)と完成後(下)】

災害復旧状況 (昭和47年、昭和58年災害を除く)

表3-13 昭和60年度以降の災害復旧状況