記者発表
お知らせ(平成17年1月17日)

灰塚ダム知和ウェットランド(仮称)のパンフレットを発行します
 灰塚ダムは、江の川水系上下川の広島県三次市三良坂町仁賀に建設中の重力式コンクリートダムです。
 灰塚ダム貯水池の上下川流入部となる知和地区は、普段の貯水面よりも高い位置にあるため、洪水時以外は冠水することがありません。このため、放置すると乾燥し荒れ地となることが心配され、その対策としてウェットランドを整備し、土地を有効活用することとしました。このウェットランドを地域の小中学生、住民の方々はもとより、広く一般市民の皆様に知っていただくため、この度整備内容をまとめたパンフレットを作成しました。
 なお、パンフレットの内容は、江の川総合開発工事事務所事務所ホームページでもご覧いただけます。
パンフレットの内容はこちら

灰塚ダム湖と一体となったウェットランドの創出
【ウェットランドの整備目的と概要】
 ウェットランドの整備箇所は灰塚ダムの貯水池内に位置しますが、普段の貯水面よりも高い位置にあるため、洪水時以外は冠水することはありません。このため、放置すると乾燥した荒れ地となることが心配され、その対策としてウェットランド(生き物の生息地としての水面や湿地)を整備し、土地を有効活用することとしました。このウェットランドは開水面、湿地(沼沢地)、沿岸帯、植樹広場などで構成され、将来、野鳥をはじめ多様な生物が棲む新たな水辺環境となることを目指しています。
 また、湿地に植えるヨシなどの湿生植物や水生植物による水質浄化や、堰堤で川の流れを滞留させることによる懸濁質(水中に浮遊する微粒子)の沈降・除去など、ダム湖の水質浄化にも役立つことを期待しています。
 更に、ウェットランドを地域の小中学生、住民の方々はもとより、広く一般市民の皆様にも環境学習、生物観察、自然体験活動などの場として利用していただきたいと考えています。(整備内容の詳細については、別紙パンフレットをご覧ください。)
【計画発表の趣旨】
 ウェットランドの整備は国が行いますが、植栽などの整備の一部や、完成後の利活用(環境学習、生物観察、自然体験活動など)、維持管理については、市民の皆様の積極的な参加を期待しています。そこで、市民の皆様にこのウェットランドに関心を持っていただくため、整備の目的や概要をお知らせするものです。
【ウェットランドの整備経過】
 平成12年度から14年度にかけて、有識者や地元関係者などによる委員会において当地区の整備方針の検討を行い、ウェットランドの整備計画が決定されました。その後、平成15年度から現在まで、有識者からアドバイスを受けながら具体的な整備内容、調査内容、利活用方法などについて検討を進めてきたところです。
 現地の整備工事については、現在、水面を創出するための知和堰堤工事及び湿地の造成工事を進めています。
【今後の整備・調査・利活用】
 ウェットランドの整備は、今後も継続して実施しますが、来年度より灰塚ダムの試験湛水(ダム本体や貯水池周辺施設の安全性を確認するために試験的に水を貯める)を開始しますので、これに伴って冠水する湿地の植栽などは試験湛水が終了した後に実施することになります。このため、ウェットランドの整備完了は平成18年度末となる見込みです。
 整備後のウェットランドにどのような生物が棲み着くのか、水辺環境はどのように変化していくのかなど、整備後の環境変化を追跡する調査も行う予定です。
 市民の皆様による利活用は、平成19年度から可能となる予定ですが、平成17,18年度においても植栽などの整備の一部については、地域の方々や市民の皆様の協力を得て取り組みたいと考えています。なお、市民の皆様に参加いただく整備に関する取り組みの具体的な内容や利活用の具体的なプログラムは、現在有識者の意見を聞きながら検討を進めており、まとまり次第改めて公表する予定です。

現在の知和地区の整備状況(H17.1.5撮影)
正面の窪地が造成中の沼沢地

ウェットランドの整備内容等についてアドバイスをいただいている有識者の方々のコメントはこちら
■お問合せ
 国土交通省中国地方整備局 江の川総合開発工事事務所
  副所長
やまだ けいいち
山田 啓一
  調査設計課長
しょうじ しゅんすけ
庄司 俊介
 TEL(0824)72−3301(代表)

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転写等の際にはあらかじめの江の川総合開発工事事務所に御連絡ください。