水質用語解説
(1/2ページ)

pH(水素イオン濃度)

水の酸性、アルカリ性の度合いを示す指標で、水素イオン濃度の逆数の常用対数で示している。
0~14の範囲で、7が中性、7より大きいとアルカリ性、7より小さいと酸性であることを表す。
pHの急激な変化は、有害物質の混入等異常があったことを示す。
河川では、通常pH6.5~8.5が適しているといわれている。

BOD(生物化学的酸素要求量)

水中にある有機物を、微生物(バクテリア) が分解する時に消費する酸素の量を示し、河川の汚濁を表す場合の代表指標として使用される。
一般的に数値が大きくなれば、水中に有機物が多く、水が汚濁していることを意味する。
水道の原水としては、3mg/L以下であることが望ましく、魚では汚濁に強いコイ・フナ類でも5mg/L位までが限度で、河川環境の立場からは4mg/L程度までが望ましい。

COD(化学的酸素要求量)

水中にある酸化されやすい物質( 藻類、浮遊物質等) が、酸化剤により酸化される時に消費される酸素の量をいい、湖沼、海域の汚濁を表す場合の代表指標として使用される。
通常の場合、その酸化剤には過マンガン酸カリウムを使用する。
BODが水中の生物の活動によって消費される酸素量をいうのに対し、CODは化学的に消費される酸素量をいう。
CODは河川には環境基準値はなく、湖沼・海域に定められている。

SS(浮遊物質量)

粒径2mm以下の水に溶けない懸濁性の物質をいい、粘土鉱物に由来する微粒子が普通であるが、他に動・植物プランクトンの有機物質も含まれる。
通常、高い数値ほど濁ったことを示す。

DO(溶存酸素量)

水中に溶解している酸素量をいい、空気中から溶け込む酸素と、水中にいる藻類から排出される酸素からなる。
魚介類が生存するためには、3mg/L以上の溶存酸素が必要といわれている。

大腸菌群数

大腸菌群数には、大腸菌および大腸菌と性質が似ている細菌の数をいう。し尿汚染の指標として使われている。
大腸菌群数の数値は、検水100mL中の最確数(MPN) で表しているが、最確数とは「この位だ」という数字である。

総窒素(T-N)

総窒素は、窒素化合物全体のことをいう。窒素は、動植物の増殖に欠かせない元素で、富栄養化の目安となる。
総窒素は河川には環境基準値がなく、湖沼・海域に定められている。

総リン(T-P)

総リンは、リン化合物全体のことをいう。リンは、動植物の増殖に欠かせない元素で、富栄養化の目安となる。
総リンは河川には環境基準値がなく、湖沼・海域に定められている。

富栄養化

湖沼やダム湖などの水の出入りや交換が少ない水域において、窒素やリンなどの栄養塩類の濃度が増加することをいう。
特に、肥沃な土壌や人間活動が盛んな地域の下流の上記のような湖などでは、豊富な栄養塩類が流入してくるために富栄養化が進み、藻類が大量発生し、水の華、淡水赤潮などとよばれる現象がおこる。

クロロフィルa

葉緑素の一種であり、あらゆる植物性プランクトンに含まれている。
水中のクロロフィルa を測定することによって、水中に存在する植物性プランクトンの相対的な現存量を知ることができる。

 

川づくりへ

ホームへ ページトップへ

次へ