1999年の大雨で崩れた斜面です。お寺を守る方のお話によると、雨にまじってゴーいう音が聞こえて、見に行くと林がなくなっていたそうです。今なら、ふもとからながめても、そのつめあとがわかります。
林を支えていた土壌が流れてしまい、岩盤がむき出しになっています。それでも、森に近い所には、低木が生え、樹林が回復しつつあります。遠い将来、また、大木が枝を広げる森が見られることでしょう。
いち早く緑化するために、イネ科の草が植えられています。その後、周囲から飛んできたタネが芽生え、今では明るい場所の低木林になっています。ここで見られる樹木は、砂防工事で緑化に用いる樹木の参考になります。
明るい場所の低木林
には、木イチゴの仲間
がよく生えています。これは、クマイチゴ
。もちろん、果実は食べられます。
卯(う)の花とも呼ばれるウツギ
。この木も、森が回復する過程のはじめのころに現れます。