千代川流域圏会議通信

千代川流域圏会議通信
[2001年12月号 vol.44]

「第2回森林調査会」を開催しました
 去る平成13年11月11日(日)千代川流域圏会議では、智頭町において千代川の水源となる森林の状況を調査し、その保全について直に体験する場として「森林調査会」を昨年に引き続き実施し30数名の方にご参加いただきました。

 この行事は千代川流域圏会議「清流を守る行動計画」に基づく行事で「千代川流域圏会議の森」の選定の一環として千代川源流近くの森林の状態を調査し、併せて植樹を行い上流を想う心を養うことを目的としています。

 日頃源流域との関わり合いの少ない人や、源流域に深い関心や興味を抱く人々に現在の森林の状況を見学していただくとともに、その保全について直に体験をする場として開催いたしました。
 調査会は当日朝10時に智頭町山郷へお集まりいただいた皆様のご協力により実施しました。
朝方霜が降りるほど気温は低かったのですが雲一つない秋晴れの絶好の調査日和となりました。開会式には地元、智頭町助役にお越し頂きご挨拶をいただきました。
 ペットボトルに水を汲み腐葉土を袋に詰めてリュックにいれ調査会の開始です。

 調査開始地点より西谷川沿いに現地に向かい紅葉の山を歩き、途中智頭町森林組合より森林管理や森林の役割、智頭町の森林の歴史について説明していただきました。また、道中では鳥取自然保護の会の西尾先生による森林の自然についてについての解説がありました。

 前年植林地点では下草刈りなどの手入れや生育状況の観察、さらに本年度植林地点にミズナラの木40本を植樹し今後の生育を見るため樹高などの記録を行いタグをとりつけました。この資料は今後の生育状況を確認するための資料として活用させていただきます。

 調査終了後、ふもとの親水公園にて智頭町親水公園連絡協議会よりソバとなめこ汁のサービスがありました。地元の休耕田を利用して栽培したソバはひきたてで香りよく、しっかりとしたコシのあるとても美味しいソバでした。また、なめこ汁も地元の山でとれた天然のなめこを使ったもので好天の晩秋の中、野外で紅葉を見ながらの思わぬごちそうに皆さん舌鼓を打っておられたようです。

 調査会をすばらしい締めくくりで終えることが出来ましたことに智頭町親水公園連絡協議会の皆様には紙面を借りまして厚く御礼申し上げます。
 当会議では今後もこのたび植樹したミズナラの管理(除草など)を行うほか、追加植樹を実施していく予定です。
千代川支流西谷川
西尾先生による自然解説
植林・調査の様子
親水公園連絡協議会によるサービス
千代川水系『曳田川源流碑』建立
 源流探検は、平成7年に千代川の本川の「源流碑」建立に始まり八東川、袋川、佐治川と実施してきました。昨年は曳田川の源流探検を予定していましたが雨により中止となり、今年2年越しとなる曳田川の源流をたどる探検に挑みました。本年も当初予定した日に雨となりましたが日程を変更して実施しました。
 川とふれあい、川と親しみながら交流を深め身近な自然を再発見することで水の恵みを再認識するため、鳥取自然保護の会、流域の町村、国土交通省などから十数名の参加を得て三朝町中津から源流地点を目指しました。
 現地は急斜面の谷で、沢沿いに30分ほど分け入ると谷筋にわき出る地点(標高約1,040m)を発見し、この地点を源流と確認し源流碑の建立を行いました。
急しゅんな沢を源流目指し登る
ドングリを拾って、殿ダムを緑いっぱいに!
 
田中先生による植物観察
 殿ダム工事事務所では、10月29日に国府町の成器小学校、大茅小学校の1,2年生15名と一緒に、国府町菅野の酒賀神社付近でドングリ拾いを行いました。
 これは、殿ダム工事事務所が工事による周辺環境への影響を出来るだけ少なくするために設置した「殿ダム環境検討会」において、出来るだけ周辺地域に自生する植物により緑化すべきとの意見を受けたことから、地元の小学生にドングリを採取し育てていただいた苗木を使い、工事実施箇所に移植し法面の緑化を実施しようとするものです。
 当日はあいにくの小雨模様でしたが、泥だらけになりながらも軍手にジャージ姿の子供たちと楽しくドングリを拾いました。ドングリは両校に持ち帰った後プランターにて育てており、来年の春には芽を出す予定です。そのほか流域圏会議の委員である田中昭彦先生に植物観察のしかたなどを教わりました。
 なお、大茅・成器小学校については、今年度をもって下流の谷小学校に統合されることが決まっており、育てた苗木を各学校の交流の記念などに使っていただければとも考えています。
事務局からのお知らせ
 千代川流域圏会議では平成14年度賛助会員の募集しています。これは当会議の活動の輪を広げるとともに活動内容を充実させるため、さらに皆様とのネットワーク強化を図るために行っているもので、現在最寄りの郵便局、市町村役場を拠点として募集を行っています。おかげさまをもちまして平成12・13年度賛助会員加入状況は個人会員1,560名、団体10団体となっており、会員の皆様のご助力により本年度は植生浄化実験場の開設、森林調査会の実施など実現することができました。
 募集チラシにつきましては最寄りの郵便局、市町村役場にございますので趣旨に賛同していただける方は、ご加入をお願いします。

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