千代川流域圏会議通信
千代川ニュース
千代川流域圏会議通信
[2004年4月号 vol.70]
[ページ1][ページ2][ページ3]
水生生物調査で見る千代川の水のきれいさ

水生生物調査ってなあに?

  千代川に入って少し大きな石をひとつ持ち上げてみて下さい。石にはたくさんの虫が付いています。これらを水生生物といいますが、よく見るといろいろな種類がいます。水生生物は、過去から調査時点までの長時間の水質状況を反映しています。
 この水生生物には、きれいな水にしかすめない種類ときたない水のところでも生きていける種類がいます。そこで、どんな水生生物がいるか調べていくとそこが「きれいな水」か「きたない水」かわかるわけです。
 今回は水質特集として、過去20年近く千代川水系の各箇所で水生生物を調べた山本委員(元中学校理科教諭)の調査結果をもとに過去5年間の千代川のきれいさの変化を追ってみました。

※おことわり…上の図は先月号でも掲載いたしましたが、図の一部に表現の誤りや表現の分かりにくい部分がありましたので、再度掲載いたします。

水のきれいさの程度とその指標となる水生生物

I きれいな水
水は透明で川底まで見え、みんなが川の中に入って遊びたくなるようなところです。
II 少しきたない水
周りには田んぼがあって、水がややにごっているような所。川の中の石を持ち上げると、たくさんの生き物を見ることができます。
III きたない水
排水路が川につながっていたり、周りには多くの人家が見られるような所。川底は泥っぽくなっています。
IV 大変きたない水
周りには工場なども多く、人がたくさん住んでいるような所です。川の水は灰色っぽくにごっていて、ゴミなどがたまりやすくなっています。

「千代川の水のきれいさ」について

 千代川はほとんどの地点で「きれいな水」であることが分かりました。しかし、袋川の宮ノ下、新興寺川の新興寺においては、調査機関すべてで「少しきたない水」となっています。また、八東川の八東橋、私都川の稲荷、曳田川の中井、土師川の埴師、大江川の大江についても「少しきたない水」にすむ生き物が確認され、最近水が汚れてきていることを示しています。
 どうすれば川を汚さないで済むのでしょうか?一人一人がよく考えて実行していくと、川はきれいになり、川の魚はもちろん、おいしい海の魚も、いつまでも食べられることになるのです。

[←前号へ] [↑千代川流域圏会議TOP] [次号へ→]