主な災害
平成30年7月5日から7日にかけて、梅雨前線が本州付近に停滞し、この前線へ向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ影響により前線の活発な活動が続いたため、広い範囲で断続的に非常に激しい雨が降り、広島県では特別大雨警報が発表されるなど、 記録的な大雨となった。
江の川上流域では、5日明け方から雨が降り始め、5日夕方にかけて激しい雨となった。一旦雨は収まったが6日朝から再び雨が降り始め、7日午後中にかけて激しい雨となった。板木雨量観測所で1時間に50mmの非常に激しい雨を観測し、 吉田雨量観測所では降り始めから降り終わりまでに435mmの雨を観測した。また、既往最大降雨量を更新した観測所もあり、土師雨量観測所において総降雨量が401mmを観測し、板木雨量観測所において416mmを観測した。
この雨により、各河川の水位が上昇し、6日17時10分に江の川本川の吉田水位観測所、6日16時10分に粟屋水位観測所、6日17時00分に尾関山水位観測所、6日17時10分に大津水位観測所、6日16時40分に江の川支川馬洗川の南畑敷水位観測所、 6日18時00分に江の川支川西城川の三次水位観測所、7日24時00分に江の川支川神野瀬川の神野瀬川水位観測所において、はん濫注意水位に達した。その後、尾関山水位観測所で計画高水位、吉田水位観測所・粟屋水位観測所・大津水位観測所・ 南畑敷水位観測所・三次水位観測所で氾濫危険水位、神野瀬川水位観測所で避難判断水位を上回る出水となった。
既往最高水位を更新した観測所もあり、尾関山水位観測所では、6日22時20分に13.40m、南畑敷水位観測所では、6日22時30分に7.33mを観測した。
7日の午前中に雨は小康状態となり、その後、雨は収まった。9日4時40分には全ての水位観測所で水防団待機水位を下回った。