旭川の水利用の歴史は古く、特に江戸時代から盛んになった干拓地への農業用水の供給に重要な役割を担ってきました。いまでは、農業用水のほか、上水道、発電、工業用水として利用されており、さらに最近では、百間川の水質改善のための浄化用水としても利用されるようになりました。農業用水としては、昭和29年3月に完成した合同堰(ごうどうせき)で1秒間約16.2立方m(小学校のプールに約20秒で水が溜められる量
)が取水され、さまざまに張り巡らされた用水路により、2,300haの農地への水の供給が続いています。上水道の給水人口は約62万人。岡山市の場合、上水道の水源の約90%が旭川の水です。全国で8番目という近代的上水道が供給を始めたのは明治38年(1905)のこと。また、旭川水系での水力発電の最大出力は10万7,500kW(約1万世帯分の1日の消費電力)に及びます。ほかにも、工業用水としては、クラレ用水などの取水設備があります。 |
三野浄水場にある水道記念館―取水から給水までの水道事業の流れがよくわかる |
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