ホーム > ボランティア・ロード > ユーサービス備前 代表 樫本美喜恵さん
キレイな道はおもてなしの心から
思いついたのは、地元国道２号のゴミ拾い。道路脇のゴミは以前から気になっていたし、これなら私一人でお金をかけずにできそうだ、と。
実際にやってみると、大変でしたよ。ゴミ袋を乗せた軽ワゴン車の中に充満する匂いのすごいこと。「なんでこんなことをしているのか」と泣けたこともありました。でも、その度に原点に立ち返って掃除を続けました。
そんな私の姿を見ていた備前市役所の職員が「ボランティア・ロード」の制度を教えてくださり、10人の仲間を集めて立ち上げたのが「ボランティア・ロード・ユーサービス備前」です。
あれから10年。現在は約50人のメンバーが清掃と緑化の活動をしています。定例清掃日は月に１回、地道に活動を積み重ねてきたことで地域の皆さんに認知されるようになりました。
国道２号沿線の企業さんに協力をお願いに行くと、とても前向きに取り組んでくださるんですよ。いい人たちに出会い、仲間がたくさん増えたことが私の大きな支えになっています。
今の夢は、岡山県の東の玄関口であり旧閑谷学校にも通じる備前市内の国道２号を、ボランティア・ロードの看板で埋め尽くすこと。夢が大きすぎ？（笑） でも「キレイな道はおもてなしの心から」と思って頑張ります！
（メイン写真）＝一人でゴミ拾いから始めた樫本美喜恵さん
ユーサービス備前 活動場所
国道2号
備前市八木山～東片上地内
11年前、仕事からの帰り、突然倒れましてね。慢性骨髄性白血病と診断されて２週間入院した後、自宅で療養しながら抗がん剤治療を続ける毎日が始まりました。思うように仕事ができず、治療費は高い。精神的にまいってしまったのです。
病気を受け入れることができたのは発病から1年後。家族や友人にも励まされ、次第に「治療費のうち自分が支払うのは３割。残りは見知らぬ誰かが負担してくれている。この恩を何かの形で社会に返すことはできないだろうか」と思うようになりました。