森林基礎講座

森林の移り変わり

森林が変化する?

植生は、長い年月をかけて変わっていきます。「遷移」と呼ばれるこの変化には、一定の法則があります。「遷移」の法則を知れば、時を超えた移り変わりが見えてくる!

種類が変わる

林が大きくなるにつれて、生えている草木の種類も変わります。

イラスト伐採したばかりの山や、崩れた斜面。そんな場所には、草やマツが目立ちます。 次に、カンカン照りの場所でも生育できる植物が、生い茂るようになります。 十数年を過ぎるころには、これらの木々の木陰で育った植物が、林を作ります。 100年以上も過ぎると、暗い所でも生育できる樹木が、立派な林を作ります。

下の図で、見てみましょう。
遷移が進むにつれて、生えている木も入れ替わっていく様子を説明しています。

  • 裸地・草むら
    1~2年後
  • 低木林
    1~2年後
  • 森林(二次林
    10数~数10年後
  • 森林(自然林
    100年以上
裸地・草むら
裸地・草むら
写真は、土砂が流れてきた所。明るく開けた場所には、草やマツなどがすぐに生育を始めます。
裸地・草むら
低木林
乾燥や直射日光に強く、ほかの植物に先がけて枝葉を広げる植物の集まりです。
トゲトゲの木やツル植物が多く生えています。この段階で、木イチゴの仲間や山菜の王者(タラノキ)などが現れます。
裸地・草むら
二次林
明るい場所で種が芽生えて大きくなり、花を咲かせて実をつける、そんな植物からなる林を「二次林」と言います。
樹木が生い茂り、林内が暗くなると消えてしまう植物も少なくありません。
裸地・草むら
自然林
立派な林になってようやく戻ってくる植物がいます。
そのような草木が生え、原生林とあまり変わらない状態になった林を、「自然林」と呼びます。
© 広島西部山系 植生図鑑