河川水の利用については、農業用水として約3,100haの農地で灌漑(かんがい)に利用されています。
また、流域内の降水量が多く、地形が急峻な事から、電源開発が古くから行われており、大小24か所の発電所で最大出力約88万kWの電力を、広島市をはじめ瀬戸内海沿岸の諸都市に送電しています。
水道用水としては、広島市をはじめとして江田島市など瀬戸内海島しょ部にも供給され、流域外の給水人口は約60万人にも及んでいます。
また、工業用水も、広島市内の工業地域のみならず呉市まで供給されています。
江の川流域に「土師(はじ)ダム」が完成し、昭和50年(1975)から太田川への上水・工水の分水を開始するとともに、
平成14年(2002)には「温井(ぬくい)ダム」が完成し、より一層安定的な水供給に寄与しています。
太田川の過去32年間【昭和48年(1973)〜平成16年(2004)】の矢口第一地点における概ね10年に1回程度の規模の渇水流量は10.2m3/sとなっています。
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