9月23日におきた大洪水は、午前2時頃から風雨が更に強くなり、濁流はまず古市新道方面を襲い、勢いにのって市街地と富桑方面を襲って、午後2時頃には見渡す限り一面の泥海となりました。千代川の堤防は国安、叶、向国安、下味野で決壊し、行徳方面にも決壊がありました。袋川は寺町から鹿野橋まで3ヶ所で決壊して、新橋、出合橋、川下橋が流失し、若桜橋が浮き上がり、千代川の安長橋(現八千代橋上流に木橋があった)が流失しました。不意打ちの洪水であったため、県下の死者102名、傷者8名、行方不明2名、流失家屋136六戸、土屋57棟、納屋187棟、その他流失323棟、床上浸水9,959戸、床下浸水6,080戸等の被害を受けました。市は3日間の炊出しを行い、吉村徳平氏から白米40石の提供があったので困窮者に米券を交付するなど応急措置をするとともに、市中路上の大掃除、各戸への石灰無料配布など行い、人手不足のため宇倍野青年団が無料奉仕なども行いました。 |