江の川は,その源を広島県山県郡北広島町阿佐山(標高1,218m)に発し,小支川を合わせながら,広島県北部の中心都市三次市で馬洗川,西城川および神野瀬川を三方より合流し,狭窄部となって島根県に入り,出羽川,八戸川などを合わせて江津市で日本海に注ぐ,幹川流路延長194km,流域面積3,900平方kmの一級河川です。
江の川上流部の三次は古くから備後地方に張りめぐられた陸上交通の要に位置し,物資の集散地であるとともに陰陽交通の中継地でもありました。
流域内の人口は三次盆地と河口部に集中するほか,江の川沿いの平野部に点在し,鉄道・道路等の交通施設もこれに沿って設置され,本流域内における主要な生活の場となっています。
このため,一度洪水が起こると災害の発生しやすい状況となっています。
江の川流域の平均年間降水量は,中国山地によって区分され,広島県側で約1,500mm、島根県側で約2,000mmとなっています。 |