因幡・国府のうつろう流れ 殿ダム・袋川流域風土記

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袋川と水の風物詩


@上地の棚田

上地の棚田上地の棚田

県内でも標高の高いところにある上地地区の棚田では、近年、農業従事者の減少に伴い田畑と用水路の維持が困難になり、耕作放棄地が増加していました。そこでこの歴史的な用水路と棚田に対し、平成15年に有志によって「プロジェクト京ヶ原実行委員会」が立ち上げられました。ボランティアと共に棚田と水路を保全に努め、酒米を栽培して新しい日本酒を特産品として作り上げて中山間地域の農村活性化につなげるといった取り組みが行われています。


A神護の甘茶畑

甘茶甘茶

平成5年より神護地区で栽培され、特産品となっています。直射日光に当てると葉が赤く変色してしまい、雨にも弱いということで、大切に育てられています。甘露を注いで産湯とした故事にならい、古くからお釈迦様の誕生祝いの灌仏会の際に、仏像に注ぐものとして用いられたり、飲まれたりしてきました。山紫陽花の変種の植物で、紫陽花の花によく似た淡い紫色から淡い紅色に変わる花を6月頃に咲かせます。葉は乾燥させると甘み成分が増し、甘さはあっても低カロリーのため、胃腸にやさしい健康飲料となります。


B神護地区の水車

神護地区の水車神護地区の水車

山間地の風景が失われ地域らしさが埋没しつつある状況を憂慮し、神護地区では住民が主体となって、昔懐かしい水車を地域のシンボルとして復活させる計画が立ち上がりました。かつての神護川沿いには多いときで3基の水車が設置され、脱穀等に活用されてきました。河川改修工事によって新たに整備された「国府神護ふるさと村」(仮称)の一角に設けられ、神護川から新らしく引き込んだ専用の水路で水車を回し、脱穀などの動力として使用します。地区内で産出されたマツ材を活用している車輪部分は、直径2.8m、幅0.75mあり、実用水車としては県内で最大級といわれています。平成17年には完成した水車小屋でついた新米(水車米)を県知事へ贈呈されました。


C水辺の楽校(谷広場・桜づつみ公園)

水辺の楽校水辺の楽校

『水辺の楽校』とは、川の持つ魅力を生かした身近な遊び・自然体験の場として川を有効利用するために、国土交通省が平成9年から全国で整備を行なっているものです。袋川には谷地区と町屋地区の2箇所に設けられています。谷にある「谷広場」は国府東小学校に隣接し、7,500uの広場内には古墳や滝などをイメージしたモニュメントが置かれ、国府中学校、宮下小学校に近い町屋の「桜づつみ公園」は10,000uの広さがあり、大伴家持をはじめとする万葉の里にちなんだ歌碑が建てられています。水辺に近づきやすく、水遊びや散歩、水生生物観察、釣りなどを楽しむことができ、豊かな自然を背景に、子どもたちが親しみをもって川と触れあえる河川空間となっています。


D水とのふれあい広場

ふれあい広場ふれあい広場

標高1100mの河合谷高原の中ほどにあり、麓には雨滝、牧場近くには天神池、これより先は河合谷大根畑やブナ林などがあります。公園内の滝から流れる水は扇ノ山の伏流水で、四季を通じ水温と水量がかわることはありません。岩場の滝から流れ落ちた水をすぐ近くで触れることができ、東屋やベンチなどが整備された清涼感のある公園です。


Eせせらぎ広場

せせらぎ広場せせらぎ広場

袋川の上流、上地川の京ヶ原用水路取水堰の近く標高約700mの位置にあります。上地川は扇ノ山から流れでて袋川に注いでいます。大自然に囲まれて、涼風に吹かれつつ川のせせらぎを聞きながら過ごせる公園です。