多目的ダムである温井ダムは、洪水調節、河川環境のの管理には、堤体及びそれに接続する諸構造物は元より、取水、放流設備の保守管理があります。放流設備は常用洪水吐と中位標高放流設備、非常用洪水吐があり、利水、環境管理には選択取水設備があります。 |
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非常用放流設備 |
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ダムの頂上部の天端中央部には、非常用放流設備が設けられています。これは、洪水時最高水位を超える恐れがあるほどの大洪水が発生したときだけに使用されます。ゲートは全体で5門あり、5門で毎秒2,000立法メートルの放流能力があります。 |
■非常用洪水吐きの稼働状況 |
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中位標高放流設備 |
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比較的小規模な洪水に対する洪水調節用として、中位標高放流設備が標高320メートルの丁度ダムの中ぐらいの位置に2門設けられています。これは、2門で毎秒60立方メートルの水を放流する能力をもっています。 |
■中位標高放流設備の稼働状況 |
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常用洪水吐き放流設備 |
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中位標高放流設備の能力を超える大規模な洪水の場合には、本ダムの最下部に設置している常用洪水吐き放流設備で放流します。常用洪水吐きは4門あり、全体で毎秒1,100立方メートルの水を放流する能力をもっています。 ダムの下流側にはこれを開閉するゲートがついていますが、ダムが非常に高いため、ゲートの設計水深は約 106メートルとなり、日本最大規模のものとなっています。 |
■常用洪水吐きの稼働状況 |
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利水放流設備 |
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河川環境の保全、水道用水供給のための放流は、利水放流設備によりダム直下流に放流されます。なお、放流される水は発電に利用するため、放流管の途中で発電用に分岐されます。主バルブと補助バルブがあり、12立方メートル/秒まで放流することが出来ます。 |
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■利水放流設備放流写真 |
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■利水制水バルブ室写真 |
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選択取水設備 |
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選択取水設備は、貯水池の水温や水質の状況に応じて取水するため、取水深度を自由に選択できるように、多段式と多重ゲートを組み合わせ、さらに斜樋形式とした構造となっています。 |
■選択取水設備 |
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放流時の減勢設備の保守 |
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ダム直下に設置された減勢設備(副ダム、エンドシル)は、放流水の勢いを緩め、河川水の流出に影響を軽減する重要な働きがあります。 |
■減勢施設 |
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